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ライター:雨宮みずほ     きもの好きが高じて2011年4月に『東京きもの案内』を出版しました。園芸や日々の出来事などをゆるゆると綴っています。記事内容の転用、写真の使用はご遠慮願います。


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春の奈良⑤ ー薬師寺花会式Ⅱ

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昨日の参篭から一夜明け、真っ青に晴れ渡った空の下、本堂に向います。
本堂には、色鮮やかな10種の造花(つくりばな)。生花とは、また違った美しさを感じます。
もともと薬師寺が「花会式」と呼ばれるようになったのは、本尊・薬師三尊像の前に飾られた色鮮やかな造花に由来するといいます。嘉承2年(1107)、堀河天皇が皇后の病気平癒を祈願して、薬師如来に祈られたところ、その霊験を得て病気が回復したため、皇后がその翌年に女官に命じ10種類の造花を作らせお薬師様の前に供えたのが始まりなのだとか。現在、この造花は





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奈良市内の橋本家と増田家の二軒のお家で分担して作られています。
10種類の造花は、梅・桃・桜・藤・椿・百合・杜若・山吹・牡丹・菊。天然染料を使って染めた和紙を使い土台や蘂にはタラの木や竹、鹿の毛を使っているといいます。鹿の毛というところが、奈良らしいですよね。



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また、薬師寺さんのブログによれば、造花作りの作業のほとんどが昔ながらの手作業を受け継いでいるそうです。
その中で興味深いのは、作業で使用する糊のことです。
糊は、米の粉を水に浸し火にかけて練りあげたものと、ご飯粒をつぶしたもの『そっくい』【続飯(そくい)】を用途によって使い分けるのだそうですが、この「続飯作り」、ご飯を餅の様に練り上げる大変な作業だそう。ボンドが主流になった今、このような糊の作り方を今なお残しているのは、とても貴重なことですし、残していってほしい技術だなと思います。

花会式が終わると、造花は花会式でお世話になった人々に「花わけ(花配り)」として配られるといいます。その昔、造花は薬草で染められていたので、人々は病に応じて花を解かし薬として服用したのだとか。花々にこめられた祈りの深さを感じます。

また、「花わけ」の時に造花とともに本尊に供えられた壇供(だんぐ・お餅)も配られますが、「花よりも壇供がほしい」と人々が言ったところから「花よりだんご」という言葉が生まれたそう。

今回は、花会式の結願には行けませんでしたが、またの機会に行ってみたいと思います。また、椿の造花で知られる東大寺の修二会に参拝し、天台声明も聞いてみたいと思いました。

造り花の参考HPはこちら

by rojiuratanken | 2009-04-04 20:29 | 奈良&京都